ガス主任技術者の資格取得について

ガス主任技術者・製造U

ガス主任技術者・製造U・ガスの脱水・熱量調整と燃焼性管理・付臭剤について

ガス主任技術者試験の製造U・ガスの脱水・熱量調整と燃焼性管理・付臭剤についてまとめてみました。参考にして下さい。

脱水について

ガスの脱水の目的

ガス中に水分が多量に含まれる場合には次のような問題点があるため、導管中で結露しない露点まで脱水する必要がある。

@凝縮水による導管の閉塞又は供給能力の低下

Aガバナ、メーター等の凍結による供給障害

B国産天然ガスの高圧供給における水和物の生成による導管の閉塞

Cガスホルダー及び導管の腐食の促進

D抽水時の悪臭及び作業時の交通障害及び作業員の安全性

E抽水作業費用の発生

F抽出水の処理費用

Gトラブル処理費用

露点

露点とは、ガス圧力一定の時に冷却していくと、物体の表面に露が発生する時の温度を言う。露点におけるガスは水分の飽和状態にある。この時、ガス中の水蒸気の占める圧力を飽和水上気圧と言う。

脱水プロセス

都市ガスの脱水プロセスは三種類に大別できる。

@ 冷却による脱水プロセス…冷凍機を用いる方式と用いない方式に分けられるが、現在稼働中の都市ガス脱水装置の大半は冷凍機による脱水プロセスである。冷凍機を用いない方式ではガスの冷却度が充分とはいえないので、脱水プロセスの補助的な役割である。

A 固体吸着剤による脱水プロセス…アルミナゲル等の吸着剤を用いてガス中の水分を吸着除去するもので、完全脱水に適すると考えられるが、装置及び運転がやや複雑になる等の制約がある。

B 液体吸収剤による脱水プロセス…ジエチレングリコール等の吸収剤を用いてガス中の水分を吸収除去する方式で、常温付近の操作温度でも20度の露点降下が得られるが、国内での稼働実績は少ない。

ガスの熱量調整と燃焼性管理

ガスの熱量調整と燃焼性管理の目的

燃焼性を表す指標はウォッベ指数(WI)と燃焼速度(MCP)があり、この指標はガス組成により変動することから、製造設備の操業条件、起動停止操作、混合するガスの組合せの変更等により大きな影響を受ける。

増熱と希釈

ガスの熱量及び燃焼性を調整するため、LPG等による増熱、空気による希釈の方法がある。増熱を行う場合、混合ガスの熱量と燃焼性及び、LNG等の増熱原料の露点を確認する。LPGの燃焼速度は遅いため、ウォッベ指数と燃焼速度で表される互換性図で燃焼性の範囲を把握し、規定の範囲内であることを確認する。希釈を行う場合、空気を混合させても燃焼速度は変化しないので、燃焼性はウォッベ指数を管理する。また、高圧ガス保安法で、酸素濃度が4%以上のガスを圧縮してはいけないので、空気混合量を管理する必要がある。

熱量調整方法

@ガス‐ガス熱量調整方式…気体状態で熱量調整する方式で、LNGとLPGをそれぞれ気化させてから混合する方式。気化するための高温熱源が必要である。

A液‐ガス熱量調整方式…LNGを気化させたガス中にLPGをスプレーして直接LPGを混合気化させる。LPGを混合中に気化かせるのに気化された天然ガスの顕熱を利用するため、ガス‐ガスに比べてランニングコストが低い。

B液‐液熱量調整方式…LNGとLPGを液体のまま混合し熱量調整した後、気化させてガスを製造する方式。混合後の液体は海水等の低品位熱源を利用する気化器を用いればランニングコストの低減ができる。しかし、−160度のLNGにLPGを混合するため、LPG中に含まれるメタノール成分等の凍結による閉塞対策等が必要となる。

付臭剤について

付臭剤

腐臭剤は以下の用件を備えていることが要求される。

@毒性が無く、一般的に存在する臭いとは明瞭に識別されること。

A極めて低い濃度でも、臭気が認められ、嗅覚疲労を起こしにくいこと。

Bガス管やメーターに吸着されないこと。

C完全燃焼し、燃焼時に有害で臭気を有する物質を残さないこと。

D導管内で通常温度では凝縮せず、導管を腐食させないこと。

E水に難溶で、科学的には安定であり、取り扱いが容易であること。

F土壌に対する透過性がなく、価格が安値で入手が容易なこと。

付臭設備

付臭剤貯蔵タンク等を設置する付臭室は、やや負圧にし、換気のために吸引した空気は活性炭などで脱臭するなどの措置を講じる必要がある。

臭気濃度の測定方法

@パネル法

臭気を測定しようとする試験ガスを、空気を用いて希釈し、あらかじめ選定された臭気の判定者であるパネルによって臭いの有無を判定し、臭いの強さを測定する。オドロメーター法と注射器法とにおい袋法がある。

A付臭剤濃度測定法

THT、TBM、DMS等の有機硫黄化合物を含む付臭剤を添加したガスに適用する。臭気濃度と付臭濃度を測定して換算式を算出し、この換算式を用いて濃度を算出する。FPD付ガスクロマトグラフ法やTHT測定機法、TBM検知管法がある。