ガス主任技術者の資格取得について
ガス主任技術者・製造
ガス主任技術者・製造・原料について
ガス主任技術者試験の製造・原料についてまとめてみました。参考にして下さい。
原料について
LNG
@メタンを主成分としており、液化することで体積が約1/600になるため、タンカーによる輸送が可能である。
A液化前に、CO2、H2S、ペンタン以上の重炭化水素が精製除去されているため、不純物を全く含まない。
BLNG用の低温貯蔵設備と、LNGを気化させる気化装置が必要である。
CLNGは貯蔵中に外部からの入熱によりボイルオフガス(BOG)が発生するため、LNG貯槽内でわずかではあるが経時的に濃縮し発熱量は高くなる。
D冷熱は空気分離による液化酸素、液化窒素の製造をはじめ、液化炭酸、ドライアイスの製造、冷熱発電などの分野で利用可能である。
ELNGは−160℃の極低温で貯蔵されるため、機器に使用する材料としては低温靭性に優れた材料でなければならない。
F大気圧下でメタンガスの比重は−160℃では空気より重いが、−110℃付近で空気とほぼ等しくなる。
GLNGが漏洩した場合、空気中の水分が露点以下となって白く霧がかかったような状態となるので、LNG漏洩を肉眼で確認することができる。
HLNGが万一漏洩し、火気に接すると液表面で燃焼する。この際粉末消化剤を用いて消化する。注水はかえって燃焼を盛んにさせるので行ってはいけない。
I急激な温度上昇によりベーパーロックと呼ばれる、液化天然ガスが配管中で気化する現象を生じることがある。気化器前の配管で生じるとポンプ等に気化した泡が吸込まれ液送できなくなる。
J急激な圧力低下が生じると、液体が気化しやすくなる。配管径の急な拡大やポンプ手前の低圧部などで液体中に気化したガスの気泡が生じる場合がある。この現象をキャビテーションという。ポンプ手前で発生した場合、ポンプ吐出量の低下や効率の低下を生じ、ポンプ吐出側の高圧部で気泡の消える際に騒音、振動が発生する。また、この状態が継続すると羽根や胴体の一部を損傷することがある。
KLNGは、貯槽への液の受入れによって下層に重質液、上層に軽質液といった異なった密度の層を形成することがある。この状態を放置しロールオーバー(反転現象)が発生すると、BOGが大量に発生する。貯槽でのロールオーバー現象の発生を防止するには、既存のLNGと受け入れるLNGの密度差が一定値を越えない様に管理し、貯蔵中は中の密度分布を充分管理する必要がある。
LLNGに水分が含まれると氷に似た水和物を生成し、ラインを閉塞したりするので、充分な乾燥を行う必要がある。
国産天然ガス
@国産天然ガスは不活性ガス(N2、CO2)、不純物(H2S)が少ないので精製しないで送出できる。
A高圧輸送する場合、水分が凝縮して障害を起こし、天然ガスと結合して雪状の固体物質(ガスハイドレート)を生成するので、水分除去を行う必要がある。
LPG
@プロパンは大気圧における沸点が約‐42℃であり、漏洩した場合は容易に気化するが、気化ガスは空気より重く、着火源の多い地表に滞留するので取扱いに十分注意しなければならない。
ALPGを都市ガスの原料として改質して用いる場合は、オレフィン系炭化水素(プロピレン、ブチレン等)の含有量が少ない方が望ましい。(オレフィン系炭化水素は結合が強く改質しにくいため)
Bブタジエンは改質の際にカーボントラブルの原因になるので含まないことが望ましい。
CLPG貯蔵タンクには高張力鋼が使用される場合が多いが、H2S等の影響により、腐食が発生する可能性があるので、硫黄分は0.005質量%以下が望ましい。
DLPGを都市ガスとして利用する場合の供給方式としては、空気で希釈して供給する方式などがある。比較的簡単にガス化できる。
ELPGは水と反応して氷に似た水和物を生成し、ラインを閉塞したりするので、充分な乾燥を行う必要がある。
ナフサ
@ナフサは都市ガス、石油化学、合成肥料の原料等として用いられる粗製ガソリンである。
A都市ガス原料用としてのナフサは、ガス用ナフサと呼ばれ、ライトナフサが使用される場合が多い。
Bライトナフサの比重は0.65〜0,67のものが多い。
CC/Hとは、ガス化原料の炭素と水素の質量比を表したもので、ガス化の容易さを評価する指標である。C/Hは3に近い原料がガス化が容易とされる。ナフサのC/Hは5〜6で、都市ガスにするには改質が必要だが、ガス化が容易であるため高いガス化効率が得られる。
D都市ガス原料としては、タールやカーボン等の副生物がほとんど生成せず、不純物が少ない。また、大気汚染当の環境問題が少なく、取扱いや貯蔵が容易であるのが特徴である。
オフガス
@オフガスとは石油の精製工程や、ナフサの分解工程で発生する。
Aオフガスは不純物が少なく精製設備を必要としない。改質用原料や増熱用ガスとして使用される。
B比較的製造量が一定しているのでベースロード用ガスとして使用できる場合が多い。
石炭
@石炭はC/Hが15〜16とガス化原料の中で最も高い。
A大気汚染等の環境対策が必要である。
B原料価格は比較的低廉であり、安定している。